かつて「魔法の本」と呼ばれていた本があったことを、ご存知ですか?

その本の名前は『あなたがいるだけで幸せ』(ひらやま れいこ 著)

1999年に出版されたこの本は、翌年、出版社が消滅して絶版に。

2005年に別の会社から再出版されましたが、こちらの会社も翌年、倒産。

再び絶版になります。

しかし、口コミから始まったこの本は、累計12万部を売り上げ、ロフトや東急ハンズでポストカードが売られ話題となり、CDやDVD、ラジオ番組にもなり、「幻のベストセラー」とも呼ばれていたのです。

なぜ、「魔法の本」と呼ばれているのでしょうか?

子どもたちが自然に「ありがとう」「ごめんなさい」と言うようになった本だからです。

今から25年ほど前、現在「祈りの羽プロジェクト」代表の簗瀬輝世(やなせてるよ)は、当時の本のファンクラブの方々に手紙で呼びかけて、募金を集めました。その結果、全国143か所の児童養護施設にこの魔法の本を無料でお届けすることができたのです。

たくさんの反響をいただきました。

その本を読んだ後、自分から、喧嘩した相手に謝りに行ったり、「〇〇しようね」と言わないと動かなかった子が、自ら進んで考え行動するようになったり。子どもの方から「知っているよ。神様は見ているんだよ」と言ってきたり。

中には、自殺を考えるほど悩んでいたのに、この本を読んで、やめようと思ったという高校生もいました。

何も言わなくても、この本の温かなメッセージを受けとるだけで、クレヨン文字の短い言葉に触れるだけで、子どもたちは、勇気を取り戻し、思いやりを思い出し、生きる光を自らの内側に見つけていったのです。

本が話題となり、新聞記事に取り上げられ、大型書店ではベストセラーランキングに登場していました。

その後、メッセージ・アート展が全国展開され、サイン会も開催。ラジオ番組にもなり、朗読コンサートも行われました。

魔法の本『あなたがいるだけで幸せ』は、どうしてこんなに魔法の力に満ちているのか? 

ゆっくり考えてみました。

魔法の本『あなたがいるだけで幸せ』は、「神様、仏さま、お天道さま」の視点を私たちに教えてくれているように感じます。

でも、これは戦前の日本なら「当たり前」の感覚・考え方だったのかもしれません。

かつては、子どもたちは大勢の大人たちの中で、自然を愛する心、生命を尊ぶ心、崇高なものへの畏敬の念を育てられていました。 

私も子どもの頃は、近所のおじいちゃん・おばあちゃんに叱られたり褒められたり、助けてもらったりしていました。

 「お天道さまが見ているよ」

 近所のおばあちゃんがよく言っていた言葉です。悪さをしようとしていた男の子たちは、その言葉を聞いて、すごすごと帰っていったことが思い出されます。

 「神様、仏さま、お天道さま」を拝むことが、いつから恥ずかしいこととされてしまったのでしょう。 

日本人は古から、季節ごとに豊かな水や大地の恵みに感謝し、その精神を大切にしてきました。

相手を敬い、礼を尽くすこと。

自然を愛し、共存し、感謝すること。

国を、地域を、周りの人を大切にし、調和を重んじる心。

神様、仏さまに恥じないような生き方をすること・・

そんな、昔から日本人が大切にしてきた心を、いま取り戻さなければ、日本の未来はどうなってしまうのでしょうか。

でも、きっと、未来は変えられます!

私たち「祈りの羽プロジェクト」は、今こそこの魔法の本『あなたがいるだけで幸せ』が必要と考え、

2022年にクラウドファンディングによって多くの皆様のご支援をいただき復刻。

その後も様々なかたちで、「あなたがいてくれるだけで幸せ」と伝える活動を行っています。

どうかあなたも、『あなたがいるだけで幸せ』を手に取ってみてください。


そして、心がまぁ~るくなったら、どうぞこの本を誰かに渡してみてほしいのです。


世代を超え、未来に向かって「お天道さまの心」をつなげていきたいと、心から願っています。

祈りの羽プロジェクト 代表 やなせてるよ

『あなたがいるだけで幸せ』の復刻本、DVD、絵本は、こちらのショップからお求めいただけます。

祈りの羽プロジェクト

大自然と調和した暮らしを大切にしていた日本。

古来、受け継がれてきた日本の「和の心」

「お天道さまの心」を次世代につないでいくこと

を目的として結成された市民団体です。